複数の顔を持つ深見東州氏の活動

社会情勢

政治と宗教の結びつき

Fuziwara

米国における政治と宗教

政治と宗教の関わりについて、米国の歴史を調べると、色々と興味深いことがわかってきます。米国は英国の支配から逃れ、独立を果たしますが、当時は圧倒的にプロテスタントが主流で、ピューリタン(清教徒)をはじめ、いろいろなプロテスタントの宗派がすでにアメリカには存在しました。

そのため政教分離を、独立当初から掲げています。欧州における宗教同士の争いの歴史を繰り返さないためです。当時、「国家権力が個人の信仰に介入すべきではない」として、政治権力が特定の宗派を優遇しない流れができます。

世界初の明確な政教分離の原則を定めた国家になったわけです。その後、アイルランドや東欧諸国、南ヨーロッパ、そしてラテンアメリカから、大規模な移民が押し寄せ、現在は、カトリック教徒が、福音派についで多くなっていると言われていますね。

カトリック教徒はローマ法王を頂点とするヒラエルキーがあり、そこから別れたプロテスタント系とは同じキリスト教でも、かつての欧州ほどではなくとも、かなりの軋轢が発生しました。カトリック教徒は米国大統領よりローマ教皇に忠実だというおそれもあり、民主主義にはそぐわないと思われていました。

プロテスタントには、世界共通の最高指導者は存在しません。数多くの「教派(デノミネーション)」に分かれ、それぞれの教派(宗派)、さらに個々の教会が独立し運営しているためとても複雑です。

ちなみに欧州では、その土地の領主の宗教がその地域の宗教になるという決まりが、宗教改革の後にできたこともあり、国や地域ごとに、そこを代表する教会のネットワークがあります。なので、米国のように、個別に教会が独立し、勝手に運営することはないとされています。

米国では、プロテスタントと一口に言っても、数え切れないほどの多様な教派(宗派)が誕生しています。その中には極めて原理主義(ファンダメンタリズム)の教派もあります。聖書の教えをそのまま事実として受け取るため、当然、現代科学とはあいいれません。

20世紀初頭に大きく盛り上がったファンダメンタリズムは、メディアや進化論を信じる人々から激しく批判され、近代社会に対して距離を置いて活動することになります。

ただ1940年代からは、社会と対話を行い、知性を持ち、キリストの福音を広めようとする動きが始まります。ファンダメンタリズムと区別するため、後に福音派(エヴァンジェリカルズ)と名乗るようになりますが、世界的に有名な伝道師としてビリーグラハムが有名になりました。

その後、60年代から70年代の米国は、公民権運動が起き、女性解放運動や、ヒッピーの文化などで大きくリベラル化していきます。

さらにその頃、連邦最高裁判所が中絶の権利を認めます。また黒人を受け入れない保守的な学校に、免税措置を取り消そうとしたり、公立学校において礼拝や祈りを先導することが禁止されたり、などなどが要因となり保守的なプロテスタントの信者は、米国から伝統的なキリスト教の道徳が失われていく危機感を覚えていました。

それまでは、政治に介入することに関心がなかった福音派ですが、バラバラな福音派をまとめる人物が現れ、「中絶反対」「学校での祈りの復活」「伝統的な家族観の保護」を実現してくれる政党として共和党に接近し、1980年の大統領選挙では、ロナルド・レーガンを熱烈に支持し圧勝する原動力になりました。

レーガン大統領は当選後に、あまり福音派の願いを実行したとは言えませんが、その後も福音派の共和党への影響力は継続し、敬虔な福音派であるジョージ・W・ブッシュ大統領を2000年に誕生させます。そして、民主党のオバマ大統領を経て、トランプ大統領の誕生につながっていきます。

福音派にとっては、これまでで最も福音派の願いを聞き届けてくれる存在がトランプ大統領なのでしょう。もちろん福音派を名乗る人は、いろんな教派(宗派)を横断しており、福音派の人々の中でも考えの違いがありますけどね。

非常にざっくりと、米国における宗教と政治の関わりを、主に福音派について書きました。実際はもっと複雑に絡み合っていますね。

日本でも、旧統一教会と政治権力が癒着しているとの批判があります。それを言うなら創価学会の方が遥かに政治への影響力は強いと思いますが、米国の福音派の政治への関与を知ると、可愛く見えてきますね。

国が特定の宗教を優遇するのは、当然ダメだと思いますが、宗教が、特定の政党や政治家を応援するのは、僕は民主主義の範囲であると思っています。

宗教が政治を応援するのはダメで、労働組合や業界団体は許されるのであれば、それは単なる宗教差別になります。組織票や、組織の応援が問題になるなら、全てを、一律に規制する法律を作るしかないでしょう。

ちなみにワールドメイトは、政治家への献金は与野党を縦断して行なっていますが、特定の政党、特定の政治家を支持したり、当選させるための運動や、組織票の取りまとめなどは、一切行ったことがありません。

巷では、政治献金のことを取り上げ、誤解している人も若干いるようなので、一言書いておきました。

政治家は宗教界の提言に耳を傾けるべきか?

今回、なぜ、米国における宗教と政治について書いたかというと、政治家は選挙のために、特定の宗教団体を利用するだけではなく、いろんな宗教からの提言にも耳を傾けた方が良いのではと感じたからです。

米国とイランの紛争が、どのような結末になるのかは知りませんが、トランプ大統領が、あるいはその側近が、イランにおける宗教について、真摯に耳を傾けていれば、違う結果になった可能性もあったかもしれません。

イランのシーア派は、スンニ派もそうですが、殉教を恐れない宗教的な土壌があります。アッラーの神のために戦い命を落とした者は、即座に天国へ召されると教えられています。美味しい食事や美しい景色、そして美しい天女のような配偶者が与えられると信じているので、世界最大の圧倒的なアメリカ軍に対しても、そう簡単に屈っしないわけですね。

これは一例ですが、他にも、宗教界からの助言などを、政治家がもっと聞いていれば、と思える事例は山ほどあると思います。世界の政治家は、特定の宗教を利用することはあっても、宗教界全体からの提言などについてはあまり関心がないようです。

もっぱら、経済問題、安全保障問題、そして選挙で勝つ事が主なのでしょう。経済や、安全保障に関しても、宗教界の意見を聞くことで、何がしかの良い改善策が見つかるかもしれないのにです。

特定の宗教の利害のためとかではなく、世界全体について、紛争解決や経済発展、貧困や難民問題、食料問題、教育や人権、気候変動など、あらゆる活動において改善の役に立つ何かが、宗教界との対話にあるのではないかと思いますし、今後必要になってくると思っています。

最終的には政治が動き、変わらないと、世の中も良くなりませんが。そのためにも、世界の8割の人たちがなんらかの宗教と関わっているわけですから、そこからの知恵や協力を積極的に取り入れていく必要があるのは理に適っているかと思います。

G20Interfaith Forumの役割

宗教界から世界の政治に提言するために、最も近いのが、G20世界宗教サミット (G20 Interfaith Forum)だと言う宗教者もいます。

2014年から、世界の宗教指導者が集まり、世界の政策課題に対する提言を、G20サミットに集まった政治家に行ってきました。その宗教サミットの中心人物が、現在、キャサリン・マーシャルという世界銀行において35年以上、開発や倫理、宗教に関する要職を歴任した国際開発の専門家になります。

深見東州先生の友人であり、2019年に日本で開催されたG20大阪サミットの時は、深見東州先生に協力を求めてきたと言われています。それで世界開発協力機構がホスト役となり、この年のG20世界宗教サミット (G20 Interfaith Forum JAPAN)は大成功のうちに終わりました。

そのキャサリン氏が言うには、多くの政府は、宗教指導者たちと正式に関与することに強い躊躇を示しているそうです。2000年に世界銀行の「信仰と倫理イニシアチブ(Faith and Ethics Initiative)」の創設を監督した際には、「ほとんどの政府は、世界銀行が宗教コミュニティと対話するための正式なプロセスを持つことさえ反対した」とのことです。

マーシャル氏によれば、G20が設立された当時、国際経済に焦点があり、「宗教界の声を組み入れることなど、微塵も考えられていなかった」とのことです。

信仰と経済に明確な関連性を見出せる政治指導者もいなかったようです。また、世界宗教サミットも、提言というよりは、宗教間同士の対話に重点が置かれていたようです。

そこからG20の議題はさまざまなことに拡大していき、世界宗教サミットも2017年ごろから変わりはじめ、キャサリン・マーシャル氏が深くプロセスに関わるようになります。

そして可能な限り多くの共通点を見出し、政治的目標の達成における宗教活動の潜在力を示す、政策形成に関与するようになります。2018年のアルゼンチンでのサミットでは、これまでで最も明確な政策提言をまとめることができたとのことです。

そして、2019年の幕張での世界宗教サミットでは、フランシスコローマ教皇とコンスタンティノープル総主教から歓迎のメッセージが寄せられる極めて稀なことになりました。またG20開催国首脳によるメーセージが政府高官より代読される中、「平和・人・地球」というテーマで、キャサリン氏がリーダーとなって政策提言が作成されました。

SDGsや平和構築の取り組み、気候変動対策を中心に、宗教コミニティを結集し、拡大するネットワーク活動に基づく提言であり、成果は目覚ましいものでした。

森林破壊の削減に向けては、宗教指導者や政治関係者を調整する「宗教間熱帯雨林イニシアチブ(Interfaith Rainforest Initiative)」の活動があります。

子どもの尊厳を守るために宗教指導者を育成していること。G20が過激主義に対抗する上で宗教の役割にどのようにより適切に取り組むべきか(著名な指導者に暴力への非難を求めるのではなく、地元で尊敬されている宗教指導者に働きかけることから始める)や、宗教関係者が汚職との闘いにおいてより効果的な主体となるにはどうすればよいか(採掘産業や人身売買問題など、具体的な事柄に焦点を当てる)を概説した、詳細な政策提言を取りまとめました。

それでも、G20の議題に対する影響はまだ微々たるものであり、G20首脳やそのシェルパに近い人物が、具体的な提案を読んだかどうかについては断言できないとしていました。それでも安倍首相の歓迎の辞をはじめ、著名な参加者がこのフォーラムの存在を認識していたことは確かであり、着実に進歩していると言えるでしょう。

キャリン・マーシャル氏は「私たち皆が目指しているような、本格的な役割を担う存在になるには、まだ道のりが長い」としつつ、「私にとってそれは、私たちの関与がしっかりとまとめられ、適切に提示された確固たる提言にかかっていることを意味します」「しっかりとした準備がなければ交渉の席に着く資格を、説得力を持って主張することはできないのです。」と述べています。

特定の宗教の優遇になることへの懸念もあり、政府は宗教関係者との関わりを避ける姿勢があるそうです。それでも政策の実施に関しては、宗教関係者の行動と支援に依存していることが増えています。国境を超えた運動や国際援助組織が台頭する中で、各国政府が宗教界との関わりを避けて通るのは現実的ではなくなってきたようです。

先ほども書いたようにワールドメイトは政治との関わりが、献金を除いて他には一切ありません。ただ深見東州先生に関しては、世界各国の政治家との親交を、地域への社会貢献などを通して自然と築かれてきました。

僕の中では、深見東州先生は宗教界を代表する立場から、今後、政治と宗教の協力関係について、何か重要な役割を果たし、世界の平和や発展に貢献していかれるのではないかと、密かに思っております。

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ワールドメイト会員歴は30年超
以前、「深見東州氏(ワールドメイト代表)の実像に迫るサイト」を運営していました。わけあって、新たにサイトを立ち上げる事にしました。昔、書いた記事はリライトしてから、随時、こちらのサイトに投稿する予定です。
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