今季シニアツアー開幕戦「ISPS HANDA コロナに喝!!シニアトーナメント」が有観客で開催
前回、国際スポーツ振興協会主催による4つのゴルフトーナメントが、急遽開催されることを書きました。
すでに2試合は終了しました。今回は、男子シニアツアー開幕戦となった「ISPS HANDA コロナに喝!!シニアトーナメント」の結果と、感染対策にどのように向き合って有観客試合を開催できたのかについて書いていきます。
感染症防止対策について
今年の国内男女ゴルフツアーにおいて、最初の有観客試合となった「ISPS HANDA コロナに喝!!シニアトーナメント」ですが、新型コロナの感染が再び広がる中で、どのような感染防止対策が取られていたのかが気になります。
まずメディアによる試合の取材は、開催2週間前から記者の検温を実施し、その結果と問診票の提出が条件になったそうです。
次に、選手を含む大会運営関係者には、大会2日前に全員のPCR検査が行われました。前日に結果が出たそうですが、全員陰性だったとのことです。
注目のギャラリー入場と観戦に関しは、細かな対策が取られていました。まず、体調不良の人は入場ができません。さらに入場口で検温を実施しました。赤外線サーモグラフィーは最新鋭のものを導入し行ったそうです。
受付では、いつもはしませんが、今回だけは連絡先を記入し、万が一感染者が出た場合などに備えて、すぐに連絡が取れる体制を取るようにしたそうです。
入場するとまず手指の消毒と専用のうがいを行い、感染防止のフェイスシールド、マスク、ゴム手袋、熱中症対策用のペットボトルが無料で配布されました。暑い場合は、フェイスシールドだけでも可ですが、夏日にならない程度の気温だったため、マスクとフェイスシールドを両方装着していた人がほとんどだったそうです。
特筆すべきは、小池都知事のお面をつけた「ミッツポリス」と呼ばれる係員がコース内を回りました。ギャラリーがソーシャルディスタンスを保つように注意を促すためでした。

当日は濃霧が発生し、安全のためにホールを絞っての観戦に変更したそうです。結果的に密になる状況はおきず、ゴルファーへの握手やサインも自粛したそうです。
出場するプロは、PCR検査で陰性が確認されてますが、プレー時以外はマスク着用に務めていたそうです。キャディには暑さ対策がされた特別なマスクが用意され、着用してもらったとのことです。
また、プレーヤーとの接触を減らすため、普段とは違ってクラブの掃除や手渡し、ボール拭きなども選手自身が行いました。シニアなのでカートの利用も多いと思いますが、交代で乗るなど、密にならない工夫をしたそうです。
クラブハウス利用は、一部の人たちだけに制限され、入り口にはサーモグラフィが設置され検温を行いました。クラブハウス内の要所には次亜塩素酸水の噴霧器、接触感染対策テープなどの対策も施されていたそうです。取材も、メディアはマスクとフェイスシールド着用でした。
まだまだ他にもあると思いますが、およそ、思いつく限りの対策が、しっかりと取られた上での開催だったと言えそうです。

ただ無症状の感染者もいる状況では、感染リスクをゼロにはできないと思いました。どんなに対策を行っても、感染リクスがあることを理解しておかないといけませんし、最後は開催する側の決断になるかと思います。
今回、できうる限り万全の対策をとって、それでも感染者が出た場合は、自宅で療養しなければならなくなった分を日割りにして見舞金を出すことも明言されていました。主催者の国際スポーツ振興協会が責任を取る、そんな強い覚悟を持った上での開催だったからこそ、有観客試合が実現できたわけですね。
僕個人の考えは、会場への往復の交通機関、途中の食事なども含め、どこで感染するかわからない状況ですから、やはり自己責任で参加しなければと思っています。

世界の潮流は、相反する経済とコロナ対策をどのように融合させるかにステージが移ってきています。ウィズコロナという言葉も、そのような意味合いで使われることが多いですね。
自粛やロックダウンを行い、感染者が一時的に減っても、再開するとまた広がることもわかってきました。しかし経済活動を行わなければ、コロナが収束するまでの間に、経済困窮による犠牲者が、コロナによる犠牲者を上回ると警戒する専門家もいますね。僕も今の日本の様子だと、そうなる可能性もあるように感じます。
エボラ出血熱や、強毒性鳥インフルエンザのように、完全に封じ込めるしかない、致死率の高い感染症ではありませんからね。最近は一部の拡大している国を除き、世界的に亡くなる方の割合が激減していることが数値でも確認できています。
目に見えない感染症の恐怖に怯え萎縮しがちですが、リクスの高い病人や高齢者対策は慎重に行うとしても、どこかで経済を回さなければならない状況だと思います。
主催者の半田晴久ISPS会長(深見東州先生)は、先月の記者会見ではウィズコロナの時代になったことを、飛行機や車にたとえて話されていましたね。
飛行機に乗ったり車の運転をすると、事故に遭うリスクも当然あります。しかしリスクがあるから飛行機に乗ってはいけない、車に乗らないようにと、排除することはしていません。
交通事故は、日本だけでも毎年膨大な数に上りますが、リスクに向き合い、どのようにすれば事故を起こさないか、最善の対策と努力を行いながら利用する道を選んできました。
新型コロナの場合も、感染するリスクを理解した上で、医学的、科学的な対応策を万全に取り、医療現場の大変さも理解した上で経済回復に向けて前進しないと、ジリ貧に陥る気がします。国の財政出動や補償に期待するにしても限界がきますからね。
7月30日~PGA シニアツアー ISPS HANDA コロナに喝!!シニアトーナメントの結果
今季PGAシニアツアー開幕戦。賞金総額3000万円。シニアの部には、国際スポーツ振興協会アンバサダー、または専属プロの井戸木鴻樹、尾崎健夫、尾崎直道プロに、PGA会長の倉本昌弘、室田淳、伊澤利光、谷口徹、深堀圭一郎、塚田好宣、ルーキーの佐藤信人プロら72名のゴルファーが参加しました。
スーパーシニア(68歳以上)には、中尾豊健、海老原清治、中山徹プロら40名が出場しています。
途中、濃霧の発生により、何度か中断する場面もあったようですが、無事に終えました。ギャラリーは二日間で900人程が観戦したそうです。
シニアの部は、柳沢伸祐プロがツア-3勝目の優勝を果たしました。初日からトップに立ち、二日目ではさらに差を広げての優勝でした。3打差の2位タイに篠崎紀夫プロと河村雅之プロが入りました。注目された谷口徹プロは4位タイでした。

谷口プロは、今年はもう試合はないと思い、練習もせず、やる気もなくなっていたそうです。優勝した柳沢プロも、このまま試合がなくなるんじゃないかと思っていたそうです。練習場にも行きづらい雰囲気があったそうで、どんどん気持ちが暗くなっていたそうです。
そんな中で、急遽大会が開催される知らせが入り、元気を取り戻したそうです。谷口プロも、通常通りの大会開催の知らせを聞いて、むちゃくちゃ練習するようになったそうです。そのように、多くの選手が不安とジレンマに陥ったり、練習へのモチベーションが上がらない中、この大会がきっかけとなって、やる気と元気を取り戻したことが、何より良かったのではないかと思います。
キャディさんなど、ゴルフ産業に従事する人たちも、仕事がなくなり不安になっていたでしょうから、少し希望が見えてきたのではないでしょうか。

観客がいて歓声や拍手をもらえたら力が出るし、プロ魂が出ます。自分もマスクや消毒液を準備して、人と正面で話さないようにするなど気をつけたりしていますが、観戦対策に気をつけて下さりありがたいです。

ISPSさんが大会を開催するリスクを全て背負い、そのリスクを最小限にするためにお金をかけて開催してくれるのはすごいこと。いろいろと改善点はあるかもしれないが、選手サイドとしてはそれでも前に進もうとしてくれる主催者はありがたいですね。

ISPSは約40人のプロが契約でお世話になっているけどコロナの中、試合をやって頂いて半田会長には感謝しかない。

エキシビションマッチではなく、試合が開催されるということでモチベーションが上がりました。無茶苦茶練習するようになりました。
注目されたギャラリー入場に関しては、倉本昌弘PGA会長が、「ギャラリーを入れるべきではない、という声があるのもよくわかります。私たち運営する側としても試合をやらないほうが楽です。しかし、選手に職場を与える義務もある。われわれプロは見られてなんぼの世界ですから、ギャラリーを入れてやるのが本来の姿です。一つひとつこなしていけたらと思います」と語ったそうです。
また、「われわれがギャラリーを入れることによって、ほかのツアーが知恵を絞って、やればできるということになれば」と期待も寄せていたそうです。

さらに「選手は試合が始まってよかったというのが偽らざる心境でしょう。でも、ただ『よかった』で済まさないで、もっともっと安全にプレーする環境をつくりたい。ギャラリーも安全に楽しく観戦できるようにしたい。今回やってみて、改善点も見えてきた。次の大会までに改善していきたい」と、次回以降へのギャラリーを入れての開催に意欲を示していたそうです。
開催概要
主催:一般社団法人 国際スポーツ振興協会(ISPS)
主管:公益社団法人 日本プロゴルフ協会(PGA)
開催日:2020年7月
30日(木) 初日(18ホール)
31日(金) 決勝(18ホール)
[シニアの部]
賞金総額:
2500万円(優勝賞金500万円)
[スーパーシニアの部]
賞金総額:
500万円(優勝賞金100万円)
開催会場:朝霧カントリークラブ
静岡県富士宮市根原字宝山












