
世界芸術文化振興協会 (IFAC) の活動と意義

今年で第16回目となる、世界芸術文化振興協会主催の東京大薪能は、高砂と是界が演じられます。
「高砂」は有名なので、舞はともかく謡曲くらいはだれでも一度は聞いた事があるでしょう。また、結婚式やおめでたい場所では「付祝言」という短い謡がよく披露されます。
「付祝言」を謡う事で、いろいろあっても最後は吉になりますよということになるそうです。
もうひとつの「是界」というのは、これは聞いた事がありませんでした。私が知らないだけで、天狗や不動明王が登場する「切能物(きりのうもの)」であり、江戸時代の「五番立(ごばんだて)」では、最後の5番目に演じられる、その日のフィナーレを飾る演目なのだそうです。
ワールドメイト会員の僕としては、なんとなく親近感を感じる演目ですね。
第十六回東京大薪能の概要
開催日時 : 平成26年8月28日(木)16時30分開場18時開演
開催場所 : 東京都庁舎・都民広場 (東京都新宿区西新宿2丁目8番1号)
入場料 : 無料
プログラム
入門能楽鑑賞講座 半田晴久IFAC会長
【演目】
能 「高砂」シテ 渡邊 荀之助(宝生流)
狂言「仏師」 善竹 十郎 (大蔵流)
能 「是界」シテ 辰巳 満次郎(宝生流)

音楽誌に掲載された世界芸術文化振興協会の記事
ところで、深見東州先生が会長を務められる世界芸術文化振興協会(IFAC)は、今年、クラシック界のディーヴァ、ルネ・フレミングを招いて、第2回「東京国際コンサート」も開催しました。
その世界芸術文化振興協会の活動と意義について、わかりやすい記事が音楽誌「MOSTLY CLASSIC」7月号に掲載されていました。以下にそちらを紹介したいと思います。
芸術文化の振興と国際交流を目的とする東京国際コンサート (主催・世界芸術文化振興協会) が6月16日(水)、新国立劇場オペラパレスで開かれる。昨年に引き続き2回目の開催となる。今年のゲストは “メトロポリタン歌劇場の華” といわれるアメリカを代表する歌手で、欧米の一流歌劇場において活躍を続けるソプラノのルネ・フレミング。オペラ・アリアを中心と した素晴らしい声の芸術を聴かせる。
世界水準の芸術を肌で体験
昨年の東京国際コンサートにはニュー ジーランドの歌姫キリ・テ・カナワに、ニュー
ヨークのジュリアード音楽院卒業生らが出演。 世界芸術文化振興協会 (IFAC) 半田晴久(深見東州) 会長は「世界一流のソリストと、世界一流の学生たちの共演を観賞することで、世界水準の歌唱力や表現力、演技がどのようなものかを肌で体験することができます。オペラ歌手や声楽を目指す人にとって、大きなヒントと刺激を受けることでしょう」と話していた。そして今回はルネ・フレミング。 フレミン グはペンシルベニア州で生まれ、ニューヨーク で育った。2006年のメトロポリタン歌劇場公演以来8年ぶりの来日になる。 今年2月に行われたアメリカのスーパーボウルで、 オペラ歌手として初めて国歌斉唱を行った、 当代随一のソプラノ歌手。 親交のある深見の呼びかけにより、来日公演が実現した。
IFACは2009年からジュリアード音楽院声楽オーディションを開催しており、 今年は第6回が行われる。才能ある声楽家を日本から同音楽院に送るため、同音楽院と共催している。オーディションの最優秀受賞者は同音楽院の1次試験が免除され、2次試験の受験資格が与えられる。合格すれば授業料や学生寮の費用にあたる5万ドルの奨学金が授与される。
このようにIFACは長年にわたりジュリアード音楽院と協力関係にある。フレミ ングもジュリアード音楽院の卒業生。こうした関係もありフレミングにゲストとして白羽の矢が立った。
日本芸術院会員のバリトン歌手でIFAC副会長の栗林義信は、「フレミングはいまが旬の世界の頂点に立つプリマドンナの一人です。よくぞ日本に来てくれます。私は2001年にメトロポリタン歌劇場が来日した際、『ばらの騎士』の元帥夫人を聴いています。ヨーロッパの歌い手にはない魅力があります」と絶賛する。
グラミー賞を4度受賞しているフレミングは子ども時代にはポピュラー音楽に親しみ、 ジャズ歌手をしていたこともある。東京国際コンサートでは幅広いジャンルの歌声が聴けそうだ。演奏は今年1月に亡くなったクラウディオ・アバドの甥、ロベルト・アバドが 指揮する東京シティ・フィル。
東京国際コンサートで目指す歌唱芸術の普及と発展
栗林義信は、「今やオーストラリアの声楽科の学生は、みんなジュリアードに行きたがります。世界トップレベルの声楽教育が受けられるからです。ところが、日本の学生はみんなヨーロッパに行ってしまう。なぜ なら、日本からジュリアードに留学する先例がほとんどないからです。だからこそ、 IFACが設けたジュリアード音楽院への 窓口は、日本の声楽界のレベルが上がる大きな一助となるはずです。実際、第1回オーディションの最優秀者で、ジュリアード音楽院をトップレベルで卒業した大西宇宙さんは、アメリカの数々のコンクールで優勝しています。彼のように、日本の声楽界を背負っ て立つリーダーが、本オーディションから輩出されることを願います」と熱弁する。
そして、「IFAC主催で昨年で15回目の開催となった『東京大薪能』は、一般の方に、無料でプロの能楽を鑑賞して頂く機会を提供してきました。日本の伝統芸能である能楽の素晴らしさを、広く知って頂くためです。東京国際コンサートも同様に、 広く一般の皆さんに世界水準の歌声を聴いて頂く機会を提供するものです。 それが結果的にはオペラ芸術のファンを増やし、日本声楽界の発展につながると信じる次第です」と、本コンサートの意義を語った。
「MOSTLY CLASSIC」2014年7月号誌面より