
豪州男女ナショナルオープン合体「ISPS HANDAオーストラリアオープン」

11月28日から12月1日にかけて、オーストラリアのメルボルンで「ISPS HANDAオーストラリアオープン」が開催されました。
このトーナメントは、ともに伝統がある男子のナショナルオープンと、女子のナショナルオープンが合体し、同じコース、同じ時間帯に、同じ賞金額をかけて開催されるということで話題になりました。
新型コロナによる中断を経て、2022年の暮れから、この形式で開催されるようになります。
この男女同時開催に加えて、「ISPS HANDA オーストラリア・オール・アビリティ選手権」という、DPワールドツアーが行う障害者ゴルフツアーの今季初戦も、3年連続で行われました。
つまり3つのトーナメントが同時開催され、3人のチャンピオンが誕生することになります。
男子のオーストラリアオープンは、DPワールドツアーの今季第2戦になります。前週は、開幕戦となる「BMWオーストラリアPGAチャンピオンシップ」がブリスベンで開催されていました。3年連続で、DPワールドツアーの開幕戦、第2戦がオーストラリアで開催されています。
昨年は、国際スポーツ振興協会のアンバサダーであるミン・ウー・リーが大活躍でした。観客を大いに沸かせていた動画を見ました。そして、日本から星野陸也プロが2戦ともに参戦し、いずれも2位となる好成績をあげ、日本男子ゴルフ界に明るい話題を提供しました。
星野プロは今回参加していませんが、昨年度のDPワールドツアー年間ランキングで上位に入った特典で、今季から米国PGAツアーに出場するシード権を獲得しました。
国際スポーツ振興協会(ISPS)の半田晴久会長(深見東州先生)が、3年前にDPワールドツアーとジャパンゴルフツアー共同主催による日本開催にこぎつけたこともあり、その年のジャパンゴルフツアー賞金ランキング3位までの選手に、順位に応じて、翌年のDPワールドツアー出場権を与えることになりました。星野陸也プロは、さっそくその恩恵を最大限に活かした日本選手になりました。
今年は、逆転で賞金王に輝いた金谷拓実プロ、平田憲聖プロ、ショーン・ノリスの3名がトップ3でした。金谷拓実プロは、現在米国PGAツアー出場をかけた予選会に出場中です。石川遼プロと共に、最終予選出場圏内にいますので、来季DPワールドツアーへの参加は未定です。
ちなみに昨年度は中島啓太プロ、蝉川泰果プロ、金谷拓実プロがトップ3でした。中島プロは昨季DPワールドツアー35位だったので、今季のフルシードは確保しました。蝉川プロ、金谷プロは、出場できる試合数が限られていたためか、本格参戦はしていません。
そして国際スポーツ振興協会所属の桂川有人プロは、今年4月の日欧共催「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」優勝でDPワールドツアーのシードを獲得しました。
以後昨季のDPワールドツアーに参戦しましたが、予選落ちが多くトップ10に入る試合もなかったですね。思った以上に壁は厚かったのでしょう。ただ今季までシードは続いてますので、次戦からは参戦する予定のようです。
そのように日本で活躍する選手でも、DPワールドツアーでは苦戦をしいられますね。米国PGAツアーが世界最高峰で、LIVゴルフも上位のゴルファーはメジャー優勝クラスの選手がたくさんいますが、DPワールドツアーをメインとする選手の多くは、日本ではあまり知られてない選手とはいえ、レベルはかなり高いのでしょう。
Ryggs Johnston is the 2024 ISPS HANDA #AusOpenGolf Champion! 🏆 pic.twitter.com/pytcP7Ejwb
— Golf Australia ⛳️ (@GolfAust) December 1, 2024
ということで前置きが長くなりました。今回のトーナメントの男子の結果は、全くの無名選手、ルーキーのリック・ジョンストンが、昨年覇者のホアキン・ニーマンや、地元のルーカス・ハーバートらを抑えて見事初優勝を飾りました。
リック・ジョンストンは、今年米国PGAツアーの3部ツアーでプレーしていた新人なのだそうです。世界ランキング上位の選手や、LIVゴルフで活躍する有名選手もたくさん出場する中で、突如無名の選手が優勝するとは、DPワールドツアー出場選手の層の厚さと、レベルの高さを感じますね。
前週開催された「BMWオーストラリアPGAチャンピオンシップ」も、地元オーストラリアで優勝経験がないという22歳のエルビズ・スマイリー選手が、キャメロン・スミスやジェイソン・デイのようなメジャーチャンピオンをかわし、短縮大会になったとはいえ堂々たる初優勝でした。
このように若くて実績はなくても、優勝するポテンシャルを秘めた選手が、まだまだゴロゴロいるのでしょうね。そんな選手たちに負けずに、星野プロのように、日本男子選手の活躍を今季期待したいところです。
Congratulations two time #AusOpenGolf Champion Jiyai Shin! 🏆🎉 pic.twitter.com/V6UW5ZqXTS
— Golf Australia ⛳️ (@GolfAust) December 1, 2024
女子トーナメントは、「オーストラリア女子オープン」として、コロナ以前はLPGAツアー(米国女子ツアー)開幕戦となっていました。最近では、現世界ランキング1位のネリー・コルダ、世界殿堂入り条件をクリアしたオリンピックチャンピオンのリディア・コ、世界ランキング1位の歴代最長期間記録保持者のコ・ジンヨンなどが、このトーナメントで優勝しています。
古くはアニカ・ソレンスタムやヤニ・ツェン、朴仁妃や国際スポーツ振興協会アンバサダーのローラ・デイビスなど、錚々たる選手らが名を連ねていますね。
今回は、国際スポーツ振興協会アンバサダーのアシュリー・ブハイによる、大会3連覇がかかっていました。結果は36歳になる申智愛(シンジエ)が、アシュリー・ブハイの追い上げをかわして、この大会2度目の優勝を果たしました。
申智愛は、10年前から日本ツアーを主戦場にしていますよね。これまで多くの世界の主要ツアーでプレーを行い、通算65回目の優勝になったとのことです。2009年にはLPGA(米国女子)ツアーの賞金王となっています。翌年にはアジア選手初の世界ランキング1位に輝きました。
地元オーストラリア期待の優勝候補で、国際スポーツ振興協会アンバサダーの二人の選手もトップ10に食い込みました。昨年度LPGA(米国女子)ツアー3勝をあげているハナ・グリーンは3日目終了まではトップと2打差の位置にいました。しかし最終日におおきく崩れて4位タイとなり、一方ミンジー・リーは7位で終えした。

「ISPS HANDA オーストラリア・オール・アビリティ選手権」は、韓国の新鋭、サイモン・スンミン・リーが優勝しました。3日間トップを維持したまま、ぶっちぎり4アンダーでの優勝でした。
2位タイには、最近の障害者ゴルフでもっとも良い成績をあげているイングランドのキップ・ポパートが入りました。ただ14打差ですので、いかにサイモン選手のスコアが飛び抜けていたのかがわかりますね。
また優勝候補の一人、国際スポーツ振興協会アンバサダーで、深見東州先生が昨年開催の「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」にも招いていたブレンダン・ローラー選手が、6位で終えています。