
延期となる「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」記者会見

国際スポーツ振興協会の半田晴久会長(深見東州先生)の尽力によって決まった初の日本・欧州共催ツアー「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」(4月21日~24日)が、来年度に延期になる旨の記者会見が都内で開かれました。
今季開催が中止に至った理由
オミクロン株の収束がまだまだ見通せない中で、ギリギリの決断だったようです。欧米各国は、すでに新型コロナとの共生に傾いてますが、中国ではいまだに厳しい海外規制をかけています。
「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」の翌週に開催予定だったDPワールドツアーの中国でのトーナメントは、早々と中止が決定していました。前週に開催予定のシンガポールでのトーナメントも中止が決定したそうです。
それで日本においても政府から、海外から来日する場合、最低でも3日間の隔離が必要との返答があったとのことです。最終的にはそれが決定打となり、日本での1試合のためだけに隔離を行うのは現実的ではないとの判断に至ったそうです。残念ですが致し方ない決断と言えます。
記者会見ではJGTOの青木会長が同席し、「個人としても楽しみにしていたので、新型コロナウィルスで延期になったのは、本当に残念。寂しくて涙ぐんでしまった」と、落胆したことを明かされました。

「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント」 を開催
半田晴久会長は、海外の選手が来日できなくなることも想定していたそうです。その場合、国際スポーツ振興協会が1億円の大会を、予定されていた日程とコースで行うことを日本ゴルフツアー機構にあらかじめ約束していたそうです。
その新たな大会の名称は、「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント」というタイトルになりました。
半田晴久会長よると、名前を見ただけで、延期になったことがわかる名前にしたそうです。さらにこれは、必ず来年はやりますよという意思の表明にもなっているわけですね。
これには青木会長も、本当にありがたいことですと感謝した上で、来年の大会の前哨戦としても大いに盛り上げたいとし、選手には感謝の気持ちを持って出場し、ハッスルプレーを期待するとの発言でした。
DPワールドツアー側としては、コロナのためにキャンセルで終わりかもしれませんが、半田晴久会長は、日程の調整などで動いてくれたJGTOや協力してくれた各トーナメントのスポンサー、開催コースに対する信義を重んじられます。
DPワールドツアーに対しては、信義や恩義や礼儀を尊ぶ日本社会の常識や良識を伝えた上で、任せてほしいと話していたそうです。
半田晴久会長は、やるからにはISPSらしさを打ち出したいと言われています。「普通にあるようなトーナメントをやろうとは思っていない。何に感動するかというと、『鬼滅の刃』や『ジョジョの奇妙な冒険』でもハラハラドキドキすることがミステリー。必ず想定外のことをやりたい」とのことです。

今回の記者会見は、コロナ禍によって延期になった日程に、新たな国内ツアーを開催する発表だったわけです。そこには半田晴久会長の、日本のゴルフ界にとって何をすることが一番良いのかという考えが反映されているように思います。
もともと国内男子ツアーとDPワールドツアー(旧ヨーロピアンツアー)共催に向けて尽力してきたことが、その大きな現れでした。国内の男子ツアーの活性化と世界に飛躍するチャンスを与えるというコンセプトを感じます。
同時にDPワールドツアーにとっても、ゴルフ大国日本に進出することは、メリットがたくさんあると思います。
そのような日本ゴルフ界の未来へのビジョン、コンセプトにもとずき、代替えトーナメントのネーミングも含めて、この後に紹介する試合のことも、その考えを明確にするものだと言えそうです。
「ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント」開催
4月21日~24日開催「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」に先立ち、4月6日~8日にエントリーフィー無料の「ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント」を開催することが発表されました。
実はこの大会も当初から予定に入っていたそうです。
出場者は、QT(クオリファイングトーナメント)3次大会まで進出した選手を対象にしています。
ファイナルの4次大会には進めず、レギュラーツアーやチャレンジツアーへの出場権が得られなかった選手は、スポンサー推薦を除けば地方の大会やミニツアーなどへの出場機会しかありません。そんな選手に、国内男子ツアーへの出場チャンスを与える大会になります。
そして3日間大会にしないと、真の実力が出てこないということでした。賞金総額は1000万で、優勝賞金は200万です。どんな状況に陥っても飛躍するチャンスはあるという、社会的なメーセージになればということでした。

もしDPワールドツアーが予定通り日本で開催されていれば、この大会の上位2名に出場機会が与えられる予定でした。さらにそこで優勝すれば、いきなりDPワールドツアーや国内男子ツアーのシード権を2年間与えられることになります。
今回は、国内レギュラーツアー「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」にスポンサー推薦で出場できます。さらに、15名を9月開催の下部ツアーである、ABEMAツアー「ISPS HANDA ヒーローになれ!チャレンジトーナメント」にスポンサー推薦するとのことです。

DPワールドツアー「ISPS HANDA チャンピオンシップ・イン・スペイン」開催
DPワールドツアー(旧ヨーロピアンツアー)側も、アジアでの3試合が無くなったことで、DPワールドツアー日程の再編を迫られました。日本と中国の開催日程には、スペインでの新たなトーナメントが2試合が決まっています。
半田晴久会長のところに、DPワールドツアー側から、費用はDPワールドツアーの持ち出しで、同じ日程でスペインで試合をやらせてほしいとの連絡があったそうです。それで半田晴久会長も快諾し、4月21日~24日の日程で、DPワールドツアー「ISPS HANDA チャンピオンシップ・イン・スペイン」の開催が決まったそうです。
On April 21-24 we are excited be title sponsor for 2 golf tournaments, with a new addition to the golf calendar!
— ISPS Handa (@ISPSHanda) March 1, 2022
🇪🇸 @DPWorldTour ISPS HANDA Championship
🇯🇵 @JGTO_official ISPS HANDA Championship
The co-sanctioned ISPS HANDA Championship will take place in 2023#PowerOfSport pic.twitter.com/kOF9h2Tcj1
そのスペインでのトーナメントには、日本ツアーからも5人が推薦出場できるそうです。選考は選手の意向、希望、価値観を尊重し、具体的な人選に関しては日程が中日クラウンズと近いこともあり、JGTOが調整中のようです。
選手会長でISPS所属の谷原秀人プロが希望した場合は最優先するとのことです。欧州ツアーに再びチャレンジする気持ちを持っているそうです。先日開催されたアジアンツアー「サウジ・インターナショナル」は、腰痛のために参加を断念していました。
逆に「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」に出場を希望するDPワールドツアーの選手がいる場合は、スポンサー推薦での出場をDPワールドツアーとJGTOに提案しているそうです。
DPワールドツアーCEOキース・ペリー氏によると、日本に行きたいという選手からの声は以前から出ているそうです。ただ今回は渡航規制があるのでどうなるかわかりませんが。