第17回東京大薪能開催、伝統芸能を世界に向けて発信
久し振りに開催された東京大薪能は、4000人を超える大勢の人々が来場していました。また、ライブ配信でも、2000人くらいの人が視聴しました。
現在では、無料で開催される能楽の鑑賞会は、ここだけになったと聞きました。大勢の人がくるのは無料というのが大きいですが、ここしばらく無かったよね、という声も会場内では聞こえてきました。
東日本大震災以降、耐震対策など都庁の改修工事が行われていたので、2015年以降は都民広場の使用ができなかった時期がありました。その間も気にかけていた人がけっこういたのかもしれないなと、今回の人出の多さを見て感じました。

ただ、都庁の広場を借りるのは簡単にできることではないことも知りました。
主催する世界芸術文化振興協会(IFAC)は、1999年に東京都より特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を受けますが、東京大薪能の第1回目開催は1998年でした。
国の重要無形文化財に指定されている「能楽」を、重要無形文化財総合指定保持者の能楽師が演じる無料鑑賞会は、伝統芸能を都民に身近に知ってもらう公益活動という側面があります。それを継続して行なってきた実績があるため、4年ぶりの開催も、都庁都民広場を借りることができたのしょう。

国際文化交流を進めるIFAC
世界芸術文化振興協会(IFAC)は、半田晴久会長(深見東州先生)自ら出演するオリジナル演出のIFAC オペラを多数開催してきました。
海外の著名なオペラ歌手を招聘し、東京国際コンサートなどのコンサートを開催し、いずれも専門家から高い賞賛を得てきました。
また能楽公演も、国内だけではなく、海外においても鑑賞会を数多く開催してきました。
声楽ではジュリアード音楽院とのパートナーシップを結び、ジュリアード音楽院初の国外公式オーディションを東京で開催するなど、日本と世界の文化を結ぶ国際交流や、国内外の若い芸術家を支援するなどの活動を幅広く行ってきました。
そんな国際文化交流を進めて来たIFACですが、今回の東京大薪能においても、詳細な内容のパンフレットが全て英訳されていました。また、YouTubeライブによる生中継でも、英語に翻訳されたものが流れていたそうです。会場では、外人向けに同時英訳のレシーバーが配られていました。
日本の伝統文化を、日本人はもちろん、海外の人たちにも広く味わってもらえる工夫が細やかにされていますね。
2年後の東京オリンピック、来年のラグビーW杯など、アジアだけではなく欧米からの観光客も急増する可能性がある中で、日本の伝統文化を知ってもらう機会を持つことは、日本を理解してもらう意味でも意義があることだなと思います。
最近は日本を訪れる観光客も行動の多様化が進み、昔のような富士山や京都見物のおきまりのコースだけで満足する人ばかりではありません。日本の文化をもっと深く知りたい、そんな要求にも応えていく場も必要とされています。
日本のアニメ文化は世界の関心が高いですが、それに加えて伝統芸能においても、今後関心が深まれば良いですね。
半田晴久IFAC会長による能楽解説
さて、今回の薪能では、能「羽衣 盤渉」、狂言「附子」、能「土蜘」が演じられました。最後は祝言仕舞「草薙」を、半田晴久会長(深見東州先生)自ら舞台に登り演じました。
いずれも、ハイレベルの能楽を堪能させてもらいました。とても満足しています。能楽の評論などはできませんので、ただ素晴らしかったとしか言えませんが、能楽は奥が深い芸能であることは理解できました。
日本人でも能楽について正しく理解している人は少ないでしょうから、これを海外の人に少しでもわかってもらうためには、今回の半田晴久会長(深見東州先生)による入門能楽鑑賞講座を翻訳し、聞いてもらうのが一番早いのではないかと思いました。
お金を払って聞ける大学の講義のような、専門的で深い内容を、噛み砕いて話されています。
曖昧な説明では、とても海外の人たちに能楽をわかってもらえない気がします。西洋のバレエやオペラ、東洋の舞台芸術である能楽や京劇を実際に演じ、同時に論理的な解説ができる人物は、おそらく深見東州先生だけだと思いますが、そのように東洋と西洋の文化の違いを知り尽くしている人物でないと、海外の人たちへ上手に解説できない気がしました。
そのような多角的観点からの解説が聞ける東京大薪能は、世界に向けて日本伝統文化を発信する良い場になっていると思います。
第十七回東京大薪能 開催概要

開催日: 平成30年9月23日(日)16時30分開場18時開演
開催場所 : 東京都庁舎・都民広場
東京都新宿区西新宿2丁目8番1号
入場料無料
プログラム
入門能楽鑑賞講座 半田晴久IFAC会長
【演目】
能 「羽衣 盤渉」シテ 渡邊荀之助
狂言「附子」山本則俊
能 「土蜘」シテ 辰巳満次郎
祝言仕舞「草薙」 半田晴久
スポーツ紙のレビュー(追記)
世界芸術文化振興協会「東京大薪能」を開催!半田会長も舞う

NPO法人「世界芸術文化振興協会」が主催する「第十七回 東京大薪能」(後援・文化庁、東京都)が、23日に東京都庁の都民広場で開催された。ユネスコの無形文化遺産で日本が世界に誇れる伝統芸術である「能楽」を、多くの人に親しんでもらい、次世代に継承されることを目的に、1998年より毎年同所で無料の一般公開として開催されてきた。都庁の改修工事もあり、17回目となる今年は4年ぶりの開催。4177人もの観客が、夜空の下、伝統芸術の見事な舞台を堪能した。
グリーンとブルーにライトアップされた東京都庁のたもと。暗闇の中に薪(たきぎ)のともしびで浮かび上がる能舞台。600年の歴史を持つ伝統芸術にふさわしい、幻想的かつ荘厳な雰囲気の中、立ち見席までギッシリと満員となった4177人の観客も、繰り出されたその見事な舞台に、すっかり魅了されていた。
日本の首都・東京。その象徴とも言える都庁の広場で行われた「東京大薪能」。近代的なロケーションの中で、日本古来の伝統芸術で日本文化の王道でもある「能」が、見事に融合するこのイベントは、主催する世界芸術文化振興協会の会長で、能楽師でもある半田晴久氏(67)が音頭を取り、1998年にスタートした。
開始した経緯に半田氏は「能楽はユネスコの無形文化遺産で日本が世界に誇る伝統芸術ですが、現代は趣味や娯楽が多様化し、能楽に親しむ日本人が年々少なくなっている。それでも、何かをキッカケに興味を持ち面白さを知れば、進んで鑑賞するようになります。その中から習う人も現れるのです。そこで能楽愛好者が、次世代に継承されることを願って始めた」と語った。年々、「能」に対する世間的な興味や注目が薄くなっていくことを憂慮。自ら楽しむ人の裾野を広げて「日本文化の王道」である「能」を、次世代へと継承していくことを目指したのだった。
そのため第1回開催から毎年1回のペースで開催してきたが、開催当初の趣旨から、東日本大震災が発生した2011年は中止し、それ以外は、毎年無料開催している。15年以降、都庁が改修工事に入ったため、会場が借りられず中断。17回目となる今年は、4年ぶりの開催となったが、多くの人に伝統芸術への入り口となる場を提供し続けてきた。
その広がりは日本人だけでなく、爆発的に増えている外国人観光客にも目を向けている。パンフレットには英文表記が加わり、公演中は同時通訳も行われた。ポスターも日本語のみならず英語、中国語版も、今後は用意する予定。また公演の模様はYouTubeで全世界へ配信されるなど、日本文化に興味を持つ外国人への門戸を広げている。
そんな中で始まった今年の公演。まず半田氏による1時間の「入門能楽鑑賞講座」が行われ、「能」を見るポイントや知識など、わかりやすく解説された。その後は、一般にもなじみある演目が上演された。
最初の演目「羽衣」は、日本各地に語り継がれる「羽衣伝説」の物語。釣りのため浜にやってきた漁民・白龍(ワキ)が、松の木の枝に掛かっている美しい衣を見つける。珍しいので家宝にしようと持ち帰りかけるとき、一人の女性(シテ)に呼び止められ「その衣は自分のもの。天人の羽衣だから返してほしい」と言われる。それに対し白龍は、羽衣を返す代わりに、天人の舞をみせてほしいと言う。喜んで承知した天人は、羽衣を着け月世界の天人生活の面白さを表現する舞を披露して、天空のかなたに消えていく、というストーリーだ。
続く狂言「附子(ぶす)」は、好物の黒砂糖を、家来たちに盗み食いさせないために、主人は猛毒の附子と偽り出掛ける。だが、留守を預かった好奇心旺盛な家来、太郎冠者と次郎冠者がこれを平らげ、言い訳する物語。最後の「土蜘」は、蜘蛛の糸(千筋の糸)を投げつける演出でおなじみの物語だ。
そして、一日の番組の最後となる祝言仕舞「草薙」では、半田氏が一曲の一部分を舞う仕舞の形式で締めくくった。観客も大きな拍手で感動を表現。中にはスタンディングオベーションで賛辞を贈る人もいた。4年ぶりの開催は大成功となった。
終演後、半田氏は「来年も再来年も東京で、無料公開でやる」と開催継続を宣言。また来年がラグビーW杯、再来年は東京五輪・パラリンピックと、世界的祭典の国際大会がめじろ押しとあって、外国人に向けたホスピタリティーをより充実させる意向だ。
「来年はラグビーのW杯。18、19回をやる。東京五輪の2020年に20回目となる。五輪の年は3日連続での開催も考えたい。同時通訳や外国語のパンフレットがあるのは、ここだけ。世界に冠たる日本の舞台芸術。この文化を広めるのもNPO法人の役割」。
今後も日本のみならず世界へ。文化継承と広がりという大事な機会を作り上げるつもりだ。
デイリースポーツ 2018年9月30日











