
「ISPS ハンダ・スコットランド女子オープン」にトップランカー集結

前回の記事では、オリンピック女子ゴルフで優勝したリディア・コについて書きました。今回は、オリンピック女子ゴルフが終わった翌週に開催中の、国際スポーツ振興協会(ISPS)が冠スポンサーとなる「ISPSハンダ・スコットランド女子オープン」の記事を書きます。
場所はもちろんスコットランドの、ダンドナルドリンクスというコースで行われています。ここは近年、スコットランド有数のリゾート施設として、大規模改装されたそうです。
「ISPSハンダ・スコットランド女子オープン」は、ゴルフコースが環境への影響を最小限に抑え、持続可能な運営を行っていることを示す国際的な認証制度「Golf Environment Organization(ゴルフ環境機構)」が定める厳しい基準をクリアし、GEO認証トーナメントに認定されているとのことです。
今年のスコットランド女子オープンからは、ISPSがスポンサードすることになり、3年連続このコースで開催されることもアナウンスされました。


LPGAツアーである「ISPSハンダ・スコットランド女子オープン」は、同じくスコットランドのセントアンドリュース オールドコースで翌週開催の今季最後のメジャー「AIG女子オープン(全英女子オープン)」の前哨戦と言われています。
地元スコットランド政府とスコットランド観光庁が、長年強くコミットメントしてきたトーナメントです。ここ数年、メジャートーナメントを除いて、最もフィールドが厚いトーナメントとして、ハイレベルな戦いが繰り広げられるようになりました。
2024「ISPS HANDA スコットランド女子オープン」に出場する選手
エントリーしているプロゴルファーを見ると、確かにメジャートーナメントに次ぐ顔ぶれと言えます。
現、ロレックス世界女子ランキング上位30名を書き出してみます。
- 2位リリア・ヴ
- 4位コ・ジンヨン
- 7位セリーヌ・ブティエ
- 8位古江彩佳
- 9位ローズ・チャン
- 11位チャーリー・ハル
- 12位リディア・コ
- 13位キム・ヒョージュ
- 14位ミンジー・リー
- 15位アリー・ユーイング
- 16位アタヤ・ティティクル
- 20位パティ・タバタナキット
- 21位ブルックス・ヘンダーソン
- 22位メーガン・カン
- 23位マヤ・スターク
- 24位アリソン・リー
- 25位リン・グラント
- 26位ローレン・コフリン
- 27位アリセン・コープス
- 28位畑岡奈紗
さらに、レオナ・マグワイア、ジョージア・ホール、キム・セヨン、ジェニファー・カップチョやアシュリー・ブハイ、アリア・ジュタヌガン、パリ・オリンピックで銀メダルを獲得したエスター・ヘンゼライトも出場しています。
また、アンナ・ノルドクビスト、ステイシー・ルイスというメジャー複数優勝を誇るベテランも出場しています。
31カ国から、144人のゴルファーが出場しますが、うちメジャー優勝者18名(タイトル数27)、LPGAツアー優勝者46名(タイトル数177)が含まれます。
オリンピックからそのまま出場する選手も36人います。
Our field next week 😮💨
— Women's Scottish Open (@Womens_Scottish) August 8, 2024
Who will conquer #TheTrueTest? 🏴#WSO24 pic.twitter.com/ToOUzaQ4Sx
Our field next week 😮💨
— Women's Scottish Open (@Womens_Scottish) August 8, 2024
Who will conquer #TheTrueTest? 🏴#WSO24 pic.twitter.com/ToOUzaQ4Sx
日本からは、2022年のこの大会でLPGAツアー初優勝を果たした古江彩佳をはじめ、西郷真央、渋野日向子、畑岡奈紗、西村優菜、勝みなみ、スポンサー推薦の原英莉花が出場しています。
すでに二日目が終了し、予選カットライン通過の70名ほどに絞られました。残念ながら、西村優菜、原英莉花は予選落ちしていますね。渋野日向子は負傷のために無念の途中棄権となっています。
We're ready for Round 3️⃣
— Women's Scottish Open (@Womens_Scottish) August 16, 2024
Megan Khang joins Minjee Lee on top ☝️
Tickets are still on sale! 👉https://t.co/ZLiaKRvCd2#TheTrueTest #WSO24 @EventScotNews @ISPSHanda pic.twitter.com/AkB4dbthgN
二日目が終わった段階で、トップタイのミンジー・リー、3位タイのリディア・コとチャーリー・ハルですが、国際スポーツ振興協会のアンバサダーなので、トーナメントではホストプロになりますね。
新しくパートナーとなった国際スポーツ振興協会についての紹介
「ISPSハンダ・スコットランド女子オープン」のホームページを見ると、国際スポーツ振興協会(ISPS)について、以下のように紹介されています。

ISPSハンダのビジョンは、スポーツを通じて、世界をより良くすることであり、スポーツの力でコミュニティを団結させ、スポーツを通じて人々がより良い生活を送るチャンスを与えることです。
ISPSハンダは、スポーツの力で世界をより良くすることを目標に、個人や企業からの寄付により、イベント、プログラム、人材など幅広いプラットフォームに投資している、日本に拠点を置く慈善団体です。
ISPSハンダは、目の不自由な人々やその他の障害を持つ人々が、より充実した生活を送れるよう支援するためにスタートし、組織の範囲は大きく広がっていますが、障害を持つ人々を支援することは、組織の主要な優先事項であり続けています。
ISPSハンダは、障がい者を対象とした数多くのイベントを含め、世界各地でさまざまなイベントを主催しています。 最近では、オーストラリア、日本、アメリカ、ニュージーランド、アイルランド、ドイツ、オランダ、イギリス、スペイン、ウェールズ、シンガポールでのイベントをサポートし、そのほとんどが障害者に焦点を当てたものです。
ISPSハンダは、多くのスポーツや組織のスポンサーをしていますが、ゴルフは、障害者に機会を提供することができ、また、その世界的な性質から、常に重要なスポーツになります。
LPGAツアー、LET、R&A、PGAツアー、DPワールドツアー、PGAツアー・オブ・オーストラレーシア、ゴルフ・オーストラリア、ラグビー・オーストラリア、ウィルチェアラグビー・オーストラリア、インビクタスゲームズ、サンタバリー、ハルバーグ・ファウンデーション、ニュージーランド・フットボールなど、ISPSハンダは設立以来、世界で最も著名なスポーツ団体の多くと提携しています。
試合結果(8月19日に追記)
初日はリンクス特有の荒れた天候となり、プレーにも遅れが出ていたようです。初日-5でトップに立ったミンジー・リーは、リンクスでのゴルフがとても好きだとコメントしていました。特にこの日は強風で、まさにリンクスだったそうです。そんな中でショットを想像し、決めるのは楽しいと語ってました。
また、パリ・オリンピックので金メダリストであるリディア・コも、この日は最悪にタフなコンデションの中で-3でまわりました。そのような天候になることも予想していたそうです。それもこのトーナメントに参加して経験できることとして、それを嫌がっていては良いプレーはできないから、ひたすらそれをこなしていくと語ってました。
メジャー複数優勝するようなゴルファーになると、リンクスのような難しいコースで、荒れた天候でも、それを楽しむかのように、まったく嫌がってないところがさすがだなと思います。
Lauren Coughlin comes out on top for the second time this season 👊
— LPGA (@LPGA) August 18, 2024
FULL LEADERBOARD ⬇️ https://t.co/LCg9AFWE4F
トーナメントの結果は、3日目に-6でまわりトップに立った米国のローレン・コフリンが、最終日さらに伸ばして2位に4差をつけて優勝しました。
ローレン・コフリンは、世界ランキング26位ながら、パリ・オリンピックは参加枠の関係で出場できませんでした。
今回のトーナメントを含め、直近に出場した4試合で優勝2回、トップ10は2回という好成績をあげていますね。次週のAIG女子オープンでも優勝候補の1人として注目されるでしょう。
2位には、パリ・オリンピックの最終日に目覚ましいプレーで優勝争いを演じ、銀メダルに輝いたドイツのエスター・ヘンゼライトが入りました。
そしてメジャーのエビアン選手権を制したばかりの古江彩佳が、この日-4で追い上げ3位タイに入りました。古江彩佳もパリ・オリンピックへの出場はかないませんでした。
これで世界ランキング8位からさらに上がるでしょう。次週のAIG女子オープン(全英女子オープン)も楽しみです。
国際スポーツ振興協会(ISPS)アンバサダーは、4名出場しました。最終日チャーリー・ハルとリディア・コとミンジー・リーの3名が揃って、最終組の一つ前の組みで回ました。
ただ、スコアは伸ばすことができず、それぞれ5位、9位、12位タイでした。もう1人のアシュリー・ブハイは30位タイで終えています。