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スポーツ

第7回インヴィクタス・ゲーム開催と退役軍人への影響

Fuziwara

2025年2月に開催されたインヴィクタス・ゲームについて、今回は紹介します。

インヴィクタス・ゲームは、ハリー王子(Prince Harry, Duke of Sussex)の提唱により創設されました。その趣旨に賛同し、深見東州先生も国際スポーツ振興協会を通して、第一回目の開催から支援を続けています。

インヴィクタス・ゲームとは?

今も、何かと物議を醸し、世間の注目をあび続けるハリー王子ですが、王室という立場のメリットを活かして、インビクタス・ゲーム開催という素晴らしい社会貢献を行なってきたのも事実です。

パラリンピックとも比較されるインヴィクタス・ゲームですが、目的はあくまで傷病兵士や退役軍人のリハビリの促進と社会復帰になります。

それは、ハリー王子自身の英国陸軍軍人としての戦地での体験から来ています。アフガン派遣では命を狙われたハリー王子ですが、同時に、戦地において負傷した兵士たち、またPTSDで苦しむ兵士の姿を知ることになります。

そして、兵士たちの誇りや競争心、また仲間意識というものの重要性を理解し、それが回復への助けになることを実感します。

除隊後は、2013年に米国で開催されたウォリアー・ゲームに参加します。そこで、スポーツの力によって退役軍人たちが希望を取り戻せることを感じ、世界中の退役軍人のためにそのような場を作りたいという発想を持つに至ります。

その後は、英国王室というブランド力も大いに活用しながら、協力者を得て急展開で準備が進み、2014年、第一回ロンドン大会が、14カ国から400人の退役軍人が参加して開催されました。

エリザベス女王やキャメロン首相、米国からオバマ夫人も開催式に参加します。そして成功を収めると、2016年には米国のオーランドで第2回が開催されます。この時はオバマ大統領も参加し、始まる前のエリザベス女王とオバマ夫妻を巻き込んだジョークのやり取りも話題になりました。

退役軍人に自殺者が多い理由

日本にいると、障害者スポーツの重要性は理解できても、退役軍人のスポーツの祭典については、ピンとこない人も多いと思います。

戦後の日本は敗戦から見事な復興を遂げましたが、同時に平和な時代でしたからね。

世界最大の軍事力を持つ米国を例にとると、2021年の調査では、2001年の9月の米国同時テロの後に戦闘任務についた兵士で、自殺した軍人が3万人にのぼるそうです。多くは退役軍人で、しかも35歳までの若者の自殺が急増しているとの調査結果があります。

一般人の自殺率の二倍をはるかに超えますが、実態はもっと多いと言われています。また、9・11前から戦闘任務についた兵士を含めると、2001年9月以降に自殺した軍人、元軍人は11万人を超えると試算されているそうです。

なぜ、自殺をするかというと、さまざまな障害を負ったことによる精神的な苦しみもですが、社会に復帰することの困難さも原因と言われています。

米国市民で、戦争を経験してない人は9割にのぼりますが、市民の戦争に対する無関心さが、国のために戦った兵士たちへの理解や認識不足につながり、元軍人たちの社会への適応がうまくいかないケースが多々あるそうです。

西日本新聞
戦死者の4倍以上…PTSDで命を絶つ米兵たち 対テロ戦争20年の代償
戦死者の4倍以上…PTSDで命を絶つ米兵たち 対テロ戦争20年の代償

現役・退役軍人に、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ人が多いという話は、報道でもよく聞きます。その実態も正確には把握できていないようですが。

米国ではアフガンにおける対テロ戦争で、公式機関によると約2500人が戦死し、2万人以上が負傷、数十万人がPTSDなどの精神疾患で苦しんでいると推定されています。

戦争で亡くなる兵士は、今でもたくさんいます。ただ国のために、家族のために戦って命を落とした兵士には、国も敬意をもって追悼の意を示します。給付金や名誉もいただけるでしょう。

しかし命を落とした兵士の家族にとっては、辛いことに変わりはないでしょう。そして命は落とさずとも、負傷し障害が残り、PTSDなどの心の障害に苦しむ大勢の人たちの中には、その後の人生に絶望し、希望を持てない元兵士たちもたくさんいて、その家族たちも苦しんでいます。

ハリー王子は、そのことを若い頃に体験し、だからこそ、そのような人たちを救いたいと、誰一人置いてきぼりにしないという、深い思いを持つに至ったのでしょう。

その思いは本物であり、実際にインヴィクタス・ゲームによって救われてきた多くの退役軍人たちがいるからこそ、このような大規模な退役軍人たちのスポーツの祭典が理解され、継続できているのだろうと思います。

深見東州先生が支援される理由

もちろんインヴィクタス・ゲームを行う必要がないほど、戦争がない平和な社会になるのが理想ですけどね。少しでも早くそのような平和な世界になることを望みますが、今はまだ現実的ではありませんね。

実際、国のためと思って戦闘に参加する兵士が多いと思いますが、結果として、苦しむことになる人が多いわけです。そのように負傷し苦しんでいる人が目前にいる限り、ハリー王子は、インヴィクタス・ゲームを続けたいと言っていました。

深見東州先生もきっと、そのようなハリー王子の想いに共感されて、支援を快く引き受けられたのだと思います。

そして、一度納得して引き受けられると、たとえその後ハリー王子が世界中で叩かれることがあっても、それが理由で支援をやめたりされないのも、僕が深見東州先生を尊敬する理由の一つでもあります。

そもそも英国王室からは、醜聞やゴシップネタは、常に出てくるでしょう。そんなこともわかった上で、それでもご縁があり、王室のノブレス・オブリージュ(高貴な身分を持つ者には、社会に対して高い道徳的責任がある)にもとずく社会への貢献も理解し、支援を続けられているのだと思います。

そして、世間の評判というのは、移り変わりが激しいですから、いちいちそんなことで揺れ動かれることはないのでしょう。

深見東州先生ご自身も、世間から胡散臭いと思われてもいいと。百人のうち一人が良いと思ってくれればいい。そんな気持ちでされていますので、思い切ったことも次々とできるわけです。

世間の評判は大事だと僕は思いますが、いちいち気にせずに、信念にしたがって行動を貫かれているのだろうと思います。

ISPSペイトロンのエンダ・ケニー氏

話が違う方向に行きましたので、インヴィクタス・ゲームのことに戻します。

バンクーバー・ウィスラーで初の冬季スポーツ採用

2017年には第3回大会がカナダのトロントで開催され、この時は結婚前のメーガン妃が一緒に会場にきていました。

そして翌年2018年には早くも第4回がオーストラリアのシドニーで開催されます。アジア・太平洋諸国からの参加も拡大します。

そして新型コロナによる延期期間を経て、2022年にオランダのハーグで第5回大会が開催されました。初のヨーロッパ大陸開催でした。ロシアの侵略戦争を受けているウクライナ選手の参加が印象に残ってます。

さらに2023年にはドイツのデュッセルドルフで第6回が開催されます。NATO中心国が主導した大会でした。

そして、今年2025年2月8日から16日に、カナダのバンクーバーとウィスラーで、第7回大会が開催されました。

アフガニスタン出身の退役軍人特別チームを含む23カ国から、532名の選手が参加し、1100人の家族友人がかけつけました。

ウィスラーは、リルワット、ムスカリム、スクォーミッシュ、ツレイワトゥースの4つの先住民族の領土でもあります。今回はそこで、インヴィクタス・ゲーム初のウィンタースポーツが開催されました。

ハリー王子はそれらの先住民族のコミニティを訪ねて、互いの理解を深めました。踊りや歌の儀式が先住民の核になるため、それらの伝統や文化、儀式を取り入れ、先住民族への敬意を表した大会にもなりました。

ウィンタースポーツとして、アルペンスキー、スノーボード、ノルディックスキー、バイアスロン、スケルトンがウィスラーで行われました。

バンクーバーでは、車いすラグビー、車いすバスケットボール、シッティングバレーボール、室内ローイング、水泳、車いすカーリングが行われ、陸上競技など、従来あったいくつかの種目は開催されませんでした。

毎回、盛大になっていくオープニングセレモニーには、ケイティ・ペリー、ネリー・フルタド、ノア・カーハン、クリス・マーティンらのアーティストが出演しました。

クローズド・セレモニーには、ジェリー・ロール、バレナキッド・レディース、ザ・ウォー・アンド・トリーティが出演し、トルドー首相も参加したそうです。

退役軍人たちの生活の変化

このインヴィクタス・ゲームに参加した退役軍人たちの生活には、さまざまな良い変化が報告されているそうです。

まずは精神的、身体的な変化です。障害を負い、心が傷ついたり、トラウマによって自信を失っていた人々が、スポーツを通して自分の可能性を発見したり、自信を取り戻すことにつながっているそうです。

また、先ほども書いたように、多くの退役軍人が、PTSDやうつ病に悩まされていますが、同じように苦しんでいる仲間たちとの交流により、孤独から解放され、深い絆が生まれるきっかけになっています。

さらに仲間との交流や、スポーツをする機会が増えて、心の癒しになっているそうです。スポーツの向上によって達成感を感じる人も多いそうです。

肉体的にも、トレーニングをすることで、リハビリへのモチベーションも上がり、生活の質の向上につながっているとの声があるそうです。

インヴィクタス・ゲームや、それらのコミニティで得たつながりは、お互いのサポートにもつながっているとのことです。

自信を回復し、スポーツ関連の職についたり、福祉関係や教育分野に進む人もかなりいるそうです。あるいは、自分の経験を、他の苦しんでいる人々に伝えて、希望を与える講演や活動を行う人もいます。

何より、生活習慣が改善され、家族との関係も新たに築かれ、家庭における環境が良くなった人たちが大勢いるそうです。

インヴィクタス・ゲームズ・ファウンデーションが取り組む多くの活動については、以下の記事を参考にしてください

ハリー王子提唱インヴィクタス・ゲームを支援 〜スポーツが人生を変え命を救う〜
ハリー王子提唱インヴィクタス・ゲームを支援 〜スポーツが人生を変え命を救う〜

そのように、スポーツ競技の環境を与えたことで、退役軍人たちに「再び立ち上がるための勇気」と「生きることの喜び」を与えてきたのが、インヴィクタス・ゲームズ・ファンデーションの活動であり、その象徴的なイベントが、インヴィクタス・ゲームになります。

ハリー王子は「癒しと希望の場」である発言しているそうです。その思いは、現実に多くの人々の人生を変えているのでした。

(次回は2027年に英国バーミンガムで開催)

もちろん、戦闘に参加してPTSDなどの精神疾患になった人は米国だけでも数十万人、身体に障がいを負った人も程度の差はあると思いますが、数千、数万人にのぼるでしょう。世界中ではさらに莫大な数になります。

現役、退役軍人の自殺者は米国において、戦闘で命を落とす兵士たちの4倍、それ以上とも言われています。

現在も戦闘中のウクライナとロシアの兵士たちの死者は、推定でウクライナが10万人、ロシアが25万人とも言われています。仮に、今戦闘が終わったとしても、今後は、戦闘で亡くなった人たちよりも、さらに多くの自殺者が両国から出る可能性もあるわけです。

インヴィクタス・ゲームで救われる人生や命は、その中のひとにぎりの人々かもしれません。それでも、救われる人々がいる限り、そこから良い影響が社会に広がることも考えると、その意義はとても大きいと思います。

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ワールドメイト会員歴は30年超
以前、「深見東州氏(ワールドメイト代表)の実像に迫るサイト」を運営していました。わけあって、新たにサイトを立ち上げる事にしました。昔、書いた記事はリライトしてから、随時、こちらのサイトに投稿する予定です。
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