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第20回高校生国際美術展表彰式ライブ配信

Fuziwara

8月7日、11時からリッツカールトン東京で開催された、第20回高校生国際美術展表彰式のライブ配信を見ました。

最初の主催者挨拶を聞いて、あとは、総理大臣賞、文部科学大臣賞など、各賞の表彰をところどころ見ただけですが、良いお話がありましたので、少し紹介したいと思います。

はじめは、実行委員会の最高顧問を務める絹谷幸二氏のお話です。

絹谷幸二氏の挨拶

絹谷幸二氏は、美術と学校の勉強の違いについて、わかりやすい比喩を用いて説明されました。学校の勉強では、誰でもが1+1=2という答えにならないと間違いですが、美術はそうではありません。1+1=2ではなく、1+1=5だったり、1+1=12だったりするのが良いのですと。

この高校生国際美術展は、1+1=2ではない絵ばかりだから、本当に素晴らしいと言うことでした。

また、「心の思いがそのまま写る鏡が絵なんですよ」と、だから、テクニックよりも、本当は心を鍛えなくてはいけないんですと言われてました。

今、各地で絵の授業をする機会があるそうですが、100人いたら、そのうち3人くらいが絵が上手だそうです。しかし、その人たちの絵を、みんなの前で褒めることはなく、個別に上手いねと言い、みんなの前で褒めるのは、それ以外の絵なのだそうです。

かなり個性的な絵だと思いますが、そんな絵を取り上げて、これはピカソだねとか、そう言われるそうです。

そうすることで、97人の子供たちも、みんな絵が好きになるそうです。もしも、上手な3人の絵画をみんなの前で褒めると、後の97人は絵が嫌いになってしまうそうです。

なるほどなと思いました。

それから、ゴリラは外にいて動いているものに対して反応しますが、人が描く絵というのは動いているもの、蝶々も標本にしてじっと見つめ、イメージを膨らませ描いたりします。そのじっと見つめることができるところが、ゴリラと人間が別れた境目になっているという専門家の話を紹介されます。

野球で動いている球を打つのは、考えて打つわけではないので、動物的な勘になるとのことです。現代は動いているものが多くなり、動かないものに対して、じっと考えるということが少なくなっていると言われていました。

そのようなことから、絵画をするのは、人間力を取り戻すことでもあるというお話でした。

たしかに最近は、動画など、動くものを見る機会が増えました。画像も、次々とクリックして見ることが多くなりました。動かないものを見て、じっくり考えることが少なくなったとの話には、考えさせられるものがありますね。

この後、世界芸術文化振興協会の半田晴久会長(深見東州先生)と、亀井静香元衆議院議員のお話が続きます。

半田晴久世界芸術文化振興協会会長の挨拶

深見東州先生のお話は、高校生国際美術展の特徴について、何度もお話しされた内容ですが、一層明快にわかる内容でした。

その特徴とは、まず高校生に特化した美術展であることです。一般の美術展に高校生が応募しても、完成度の点では一般の画家に劣るため高く評価されにくいそうです。

しかし高校生に特化したこの美術展では、完成度よりもキラリと光るものを選考基準にしています。キラリと光る才能の片鱗は、見出してあげる人がいないと本人も気がつかないから、と言われていました。

また高校生に特化するということは、公平性・客観性・透明性を大切にしなければいけないと考えます。学校の名前など、何者にも囚われずに癒着のない選考を貫くため、絵画以外の情報は見ないで選ぶそうです。

県知事賞もありますが、その県に知事賞のレベルに値する作品がなかった場合、該当者なしになります。

それから、海外の高校生たちとの国際交流ができる場を設けられてきました。高校生の頃から、インターナショナルな、世界に目を向けた思考ができるようにとの願いからでした。

素晴らしい世界的な芸術家を目指す、そんなアーティストの卵である高校生にとって、いずれも大事だと思えることをされているわけですね。

海外の高校生の作品とスピーチを観て

今回の美術展も、ヨーロッパやアジアの19カ国から作品が届きました。そして各国1人づつ優秀者は招待され、表彰式に参加しスピーチをしました。その学生たちを見て感じたのは、作品にそれぞれのお国柄が出ているのはいつもなのですが、社会的な、政治的なメッセージを含む作品やスピーチをする人が、かなりいたことでした。

逆に、日本の高校生の描いた作品やスピーチには、社会的な問題を取り上げたり、政治的なメーセージを感じる作品やスピーチは、全く無いことに気がつきました。学校や普段の生活の、みじかなものを対象に、どこまでも繊細な芸術性を追求している気がします。これは、良し悪しの問題とかではなく、その国の背景や状況が反映されているのでしょう。

お笑いという文化においても、日本では政治的なものや社会的に複雑な問題をテーマにしたネタは、あまり見かけない気がします。最近は見る暇がないので、僕が知らないだけかもしれません。

芸術や文化の世界になると、もっとあると思いますが、それでも多くは無い気がします。

欧米では、エリザベス女王がお笑いの下ネタに出てきたりします。日本では、天皇陛下に対して、お笑いのネタにするような芸人は、まずいませんよね。

またアメリカでは、コメディの世界で政治ネタをよくやります。政治に関心のない若者に、政治に関心を持ってもらうことに一役買っているとのことです。

日本では、お笑い芸人が政治的なことを言うと、逆に批判されることも多いです。何もわかってない芸人が、政治の世界に口を出すなと、専門家に任せろ見たいな風潮ですかね。

国際情勢や、社会的な問題の背景は複雑であり、そう簡単に白黒決めることができないものが多いです。判断するのが難しい問題が多々存在します。そんなことを理解している人からすると、芸人の発言が、浅い考えに見えて嫌悪を感じるのでしょう。

フランスなどヨーロッパでは、ムハンマドの風刺画を描くメディアもありましたね。それが、悲劇的なテロ事件につながったこともあります。このときは表現の自由を守るということが、かなり物議を醸しました。

風刺画を描きテロの標的になったシャルリ・エブド社は、ローマ法王の風刺画を描くこともある左派系のメディアでした。日本は右派左派関係なく、多くのメディアは宗教に対して偏見を持っています。中身は欧米とはかなり異なりますけどね。

現在進行形のニュースで、愛知県で開催されていた芸術祭が中止になり、物議を醸しています。個人的には慰安婦像を日本に持ち込むことや天皇陛下の肖像を燃やすのは嫌悪感を感じます。どうしてもやりたいのであれば、個人でやれば良いと思います。

芸術にも愛がなく、暗く退廃的なものがあります。多くの人に受け入れ難い、極めて不快感を起こさせるものもあります。そういうものが、芸術であるとは僕には思えませんので、展示して欲しくないと思います。

それらを芸術と呼ぶかどうかは別にしても、そもそも圧倒的多数の日本人の尊厳を否定するような、嫌悪感を感じさせるものに国や自治体が税金を使うなんて、到底理解できませんね。

シャルリ・エブド社の風刺画も、個人的にはイスラム教徒に不快感を与え、刺激してしまうことがわかっているわけですから、よせば良いのにと思いました。

もちろん、どんな理由があっても、あのようなテロ行為に及ぶことは許されるものではありませんが、それはまた別な問題になるかと思います。

それでも風刺画の背景には、ヨーロッパの市民社会に、イスラム教徒がヨーロッパでは少数になるイスラム教の特性を持ち込むことへの市民の不満もあったようでしたが。

今回の慰安婦像や天皇陛下の肖像を焼くものの展示には、日本の多くの国民の不満が背景にあるとは思えませんよね。

高校生美術展の話からどんどん脱線してしまいました。話を戻しますが、日本人は、わからないことに関しては、その道の専門家の話を聞いてみようという姿勢を持っていると思います。反面、政治や国際情勢に、それほど関心を示さない人たちも多い気がします。

欧米では、コメディや映画や音楽など、エンターテイメントの世界で活躍する著名人が、政治的な発言をすることがとても多いです。アメリカの大統領選挙を見ても、映画監督や俳優、ポップスターが激しく発言します。日本との違いは明らかです。

結果として、若い世代にも影響を与えているのでしょう。今回の高校生美術展の、海外の生徒たちのスピーチや作品からは、そんなお国柄の違いを感じました。

第20回高校生国際美術展概要

会 期 : 2019年8月7日(水)~8月18日(日) 

会 場 : 国立新美術館(2B)

主 催 : NPO法人 世界芸術文化振興協会

後 援 : 文化庁 総務省 北海道 岩手県 千葉県教育委員会 東京都教育委員会 長野県 愛知県 大阪府 奈良県 岡山県 広島県 山口県 福岡県 大分県 宮崎県 駐日アイルランド大使館 駐日イスラエル大使館 駐日イタリア大使館 駐日インドネシア共和国大使館 駐日エジプト・アラブ共和国大使館 駐日オランダ王国大使館 カンボジア王国政府/ 駐日カンボジア王国大使館 駐日シンガポール共和国大使館 駐日スペイン大使館 駐日セルビア共和国大使館 駐日タイ王国大使館 中華人民共和国駐日本国大使館 在日フィリピン共和国大使館 ブリティッシュ・カウンシル 駐日ブルネイ・ダルサラーム国大使館 駐日ベトナム社会主義共和国大使館 駐日ベラルーシ共和国大使館 駐日マレーシア大使館 駐日ミャンマー連邦共和国大使館 駐日ラオス人民民主共和国大使館 在日ロシア連邦大使館 ロシア連邦交流庁
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ワールドメイト会員歴は30年超
以前、「深見東州氏(ワールドメイト代表)の実像に迫るサイト」を運営していました。わけあって、新たにサイトを立ち上げる事にしました。昔、書いた記事はリライトしてから、随時、こちらのサイトに投稿する予定です。
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